(金門中央社)地元の名産であるカキと小麦をPRする離島・金門県の恒例イベント「石[虫可]小麦文化フェスティバル」が、新型コロナウイルスの感染拡大を受けて中止となった。会場となる県北西部の金寧郷は、楊鎮ゴ県長や村長らを通して自慢のカキ料理を広く紹介し、イベントなしでも楽しめる同郷の魅力をアピールしている。(ゴ=さんずいに吾)
同郷ではカキの養殖が盛んで、台湾本島で採れるものとは異なり、小粒で弾力がある口当たりが特徴。カキオムレツやスープ、揚げ物などさまざまな料理に用いられ、地元では多くのカキ料理を味わうことができる。小麦は、土地がやせている同県で栽培できる穀物として重宝され、収穫期に見られる一面の麦畑が撮影スポットとなっている。
同フェスは、金寧郷公所(役所)が2003年から毎年開催しているもので、目玉イベントは、同所が買い上げた大量のカキを使った殻むき体験。これを目当てに、毎年大勢の観光客が詰め掛ける。今年は来月18、19両日に予定されていた。フェスが中止になったのは初めてで、カキ養殖業者や飲食店などが大きな打撃を受ける恐れがある。楊忠俊郷長は、金門に来たら新鮮でおいしい同郷のカキ料理を忘れずに味わってほしいと呼び掛けている。
(黄慧敏/編集:塚越西穂)
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